映画を観てみたくて、小説我慢していた作品なのですが、
がっつりロードショー見逃してしまったので、もういいかーと買ってきて読みました。
面白かった。
著者は現役のお医者様だそうで。
道理で病院の事、医者の事がリアルなわけだーと納得。
何か事件が起きるわけでもないし、出てくる人たちはどこか浮世離れした人ばかり。
主人公の一止の奥様が非常に可愛らしい。
いいなぁ、こういう夫婦。。。って思ったのは私だけじゃないと思う。
この小説の解説を上橋菜穂子が書いていまして、そこにファンタジーについて触れている箇所が。
その部分にひどく共感したのです。
そしてやっぱり、私はファンタジーがいいなあと思ったのです。
書くにしても、読むにしても。
いや、本編も大変よい小説でした。
何が起きるわけでもないのだけれど、(いや、それなりに色々な出来事は起きるのだけれど)
そういう日常を通じて、揺れている主人公に根が生えるという感じが良かったです。
自分の立ち位置なんて、しっかり立っているつもりでも見失いがちなのです。
だから定期的に「自分ってなんなんだろう」とか「自分はどうしたいんだろう」とか、
そういうことを確認するのはとても大事な事だと思う。
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