本の記録
読書感想文。
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その日まで 紅雲町珈琲屋こよみ
11月 26日 * 10:23 * 吉永 南央 *
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主人公は年老いた独身の女性。
実家であった雑貨屋を改築して、コーヒーと食器、和雑貨を売るお店をやっている。
コーヒーの試飲と称して無料でコーヒーを振る舞うお店に近所の人の足は絶えない。

このおばあちゃんが近所のちょっとした事件の謎を解いていく短編連作的な小説。

おばあちゃんのキャラがとてもよい。
重ねてきた歴史もリアルで、身につまされる部分も多々ある。
なにより自分で考えて行動する人なのですね。
その気持に沿わなければノーと言える、実際この年齢でそういう性格をしていた女性なら、
色々と風当たりも強かったりしたのじゃないかなと想像したり。

自分が老婆であるということ、自分を客観的に眺めたらどういう人物に映るんだろうみたいなこととか。
これって年を取る・取らない以前に、なかなか持てない視点だと思う。

たとえば私は、3人の子を持つ30代後半のシングルマザーなわけです。
その条件だけで見ると、「うわあ、苦労してるのね」だとか、「なんで離婚したのw」だとか、「無責任」だとか
色々な印象を与えるわけです。

逆になんの情報もなく、ただ道を歩いている私を観た他人の評価っていうのもあるわけで。
これは難しいな。。。大抵の人は何かがないとなんの感想も抱かないだろうから。
まあ、中年の女の人って印象になるんじゃないでしょうか。
「小さい」とか「丸い」とか「めがね」だとか「変な服」だとか。

これが職場で働く同僚となると、これもまた印象が変わってくると思う。
で、こういうものをすべて正確に把握することは不可能なのだけれど、できる限り把握できる範囲で把握していたいとは思ったりするのです。


話がそれたぞ。


そんなおばあちゃんなので、結構賢くて洞察力もあって行動力もある。
関わる人達の心のちょっとしたアレに触れて、少し手助けするそんな感じがとてもよくてほっとする小説でございました。

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