本の記録
読書感想文。
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SPEEDBOY!
02月 22日 * 00:58 * 舞城 王太郎 *
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タイトルそのまんま、とにかく速く走る少年のお話。
という説明は全然間違っていないのだけれど、この説明で想像するお話の輪郭と実際のお話の輪郭はだいぶ違う。

とにかく速さの描写が秀逸。擬音の使い方もすごい。
この人の文体がしっちゃかめっちゃかに見える理由のひとつだと思う。擬音とか擬態語。
だがそれがいい。

限界なんてない。自分でここが限界だとイメージをするから限界が生まれるんだ。
そんなことを考えずに、ただただ自分は出来ると信じること。その意思。それだけで人はなんでもできる。
そんな感じのお話。
この文章を読んだ時に感じる雰囲気と実際の小説は似ても似つかないと思いますが(笑)

舞城氏の小説に出てくる主人公は、いつだって一生懸命で迷いがない。
かっこわるくてもなんでも、自分にとって大切なものはなんの迷いもなく大切だと宣言できる。
その感じは観ていてすごく気分がよい。

人とつながることの意味がわからない、人のことなど分かろうとしない、自分以外の誰かを必要としていない主人公。
しがらみを持てない、誰のことも大事じゃない。自分のことすら大事じゃない。
すべてが他人ごとみたいに見えるその主人公の感じを、「悪くなってる」と指摘する恋人(みたいなもの)。
分からない事は何度言われてもどう説明されてもわからないのであって、そういう事はいくら怒られても直らない。
けれど怒られた事の積み重ねで、ある日突然「ああそういうことか」って気づいたりする。
人はそうやって成長していくものだし、延々と孤独な描写によってひとりを強調されていた主人公だって、
今までに関わった人たちから大なり小なりの影響を受けている。

ほんとうにひとりになっちゃったら、進むべき方角も考えるべきことも考えるべきでないことも自分では見えづらくてわからない。そういう時に、誰かが一緒にいたらうまいこといく。
ひとりよりふたり。そんな感じでのほほんと終わります。

とっちらかった感想になったけれど、良い小説でございました。


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